欧州に関するイメージをどのくらい持っているのでしょうか。輸入住宅の内装は本当に凝ったつくりになっているのです。日本ではなかなかないようなものになっているようですね。自分らしさを手に入れることが出来るように、しっかりと事前に見ておくことが必要になるのでしょう。輸入住宅に関心を示す人も女性を中心に多いようです。
【僕たちのプレーボール】 東日本大震災から立ち上がる日本製紙石巻硬式野球部の姿を追う本シリーズ。都市対抗予選敗退から来季に向けて奮闘するチームの姿をリポートします。
涙が止まらなかった。
ベンチの中で、エースの沖山勇介(23)は、膝をついたまま、立ち上がることができずにいた。
震える肩。コーチ兼内野手の前田直樹(33)が、その肩をポンとたたいて声をかけた。「おまえ、まだまだこれからだぞ」。しかしその声も耳に入らない。頭の中は真っ白だった。
「本当に申し訳ない気持ちでいっぱいで…」。八回、自らのエラーなどで勝ち越し点を与えた沖山は目を伏せた。
8月21日。日本製紙石巻硬式野球部は、秋田市で行われた都市対抗第2次予選東北大会で、同じ宮城県の七十七銀行に接戦の末、3−5で逆転負け。今年の都市対抗の本戦出場を逃した。
被災した地元・石巻のためにも、甚大な被害を受けた日本製紙石巻工場の社員やその家族のためにも、絶対に出場したい大会だった。
「自分たちが野球をやっているのは、地元のため、会社のため。それが社会人野球の使命というもの。特に今年は震災があり、そういう状況の中でもやらせていただいて、なんとしてもいい結果を出したかったのだが…」。監督の木村泰雄(50)は唇をかんだ。
早朝、石巻を出発し、バスで数時間かけて秋田まで応援にかけつけた同僚や地元の人たちは試合後、うなだれて球場を出てくる選手たちの肩を抱き、温かい声をかけ続けた。「いい試合だったじゃないか」「来年があるさ」
地元、石巻出身の内野手、山口功貴(23)は、一目散に両親のもとに駆け寄った。実家は地震のとき、1階の天井部分にまで津波が押し寄せ、住めなくなっていた。いま両親は仮設住宅に住んでいる。
「息子の野球を見ることが、いまの楽しみなんですよ。一番元気にしてくれる」と、2人は嗚咽(おえつ)する息子の背中に手をやった。
「夏が終わったな」
スタンドで声をからして応援していた男性が、つぶやいた。
■秋空に「感謝の球音」
チーム全員、目の色が変わっていた。試合前のウオーミングアップから気迫がみなぎる。掛け合う声に気合が入り、敏捷(びんしょう)な動きでボールを追う。
8月21日、秋田市の八橋球場。都市対抗第2次予選東北大会。日本製紙石巻野球部は、前日のトーナメント第1試合で、山形県のきらやか銀行に敗戦を喫していた。
もう、あとがない。第2代表を獲得するための敗者復活第1戦。対戦相手は同じ宮城県代表の七十七銀行。被災地のチーム同士の対決だが、七十七銀行にとっても負けたら終わりという条件は変わらない。
ゲーム前、監督の木村は、ロッカールームのミーティングで選手にハッパをかけた。
「チャンスはある。第2代表をとるしかない!」
普段、もの静かな木村が珍しく語気を荒らげ、大声を出した。
先発は左腕の太田裕哉(23)。沖山とともにチームの大黒柱だ。一回表。先頭バッターを三振に仕留め、幸先のいいスタートを切ったものの、球が荒れるなどして1点先取される。しかし日本製紙は昨日とは気持ちが違っていた。
先頭打者・比屋根渉(ひやねわたる)(24)が四球で出塁、二盗を決め、四番打者の濱田正輝(23)のヒットなどで同点に。その後もレフトの濱田のファインプレーなどもあり、3−2で勝ち越したまま八回に突入。五回に太田からバトンタッチした沖山は相手打線を抑えていたが、八回突然乱れ、ヒットやエラーなどで逆転。結局、3−5で負けてしまった。
呆然(ぼうぜん)とした顔で、うなだれながら球場から出てくる選手たちは、石巻から応援にかけつけた職場の上司や同僚、家族、友人たちに「申し訳ありませんでした」と頭を下げ続けた。
沖山の目は真っ赤だった。
宮城県を直撃した台風15号の激しい風と横なぐりの大雨が、夏の名残を一挙に消し去った。
敗戦から1カ月。石巻に、秋が来た。高く、青い空に、トンボが飛ぶ。
郊外の河南球場に、快い球音が響き、白球が秋の空に吸い寄せられてゆく。日本製紙石巻野球部の選手たちは、ホームグラウンドで、来季に向け、黙々と練習に取り組んでいた。
「これまでこんな状況のなかで野球に専念させてもらって感謝の気持ちでいっぱいです」。社会人野球11年目のベテラン、西尾俊介(29)はきっぱり語った。
「今後はまた、会社と地域の復興のために力を尽くしたい。そして、来年に向けて全員が全力で頑張るしかない」=敬称略(亀岡典子)
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涙が止まらなかった。
ベンチの中で、エースの沖山勇介(23)は、膝をついたまま、立ち上がることができずにいた。
震える肩。コーチ兼内野手の前田直樹(33)が、その肩をポンとたたいて声をかけた。「おまえ、まだまだこれからだぞ」。しかしその声も耳に入らない。頭の中は真っ白だった。
「本当に申し訳ない気持ちでいっぱいで…」。八回、自らのエラーなどで勝ち越し点を与えた沖山は目を伏せた。
8月21日。日本製紙石巻硬式野球部は、秋田市で行われた都市対抗第2次予選東北大会で、同じ宮城県の七十七銀行に接戦の末、3−5で逆転負け。今年の都市対抗の本戦出場を逃した。
被災した地元・石巻のためにも、甚大な被害を受けた日本製紙石巻工場の社員やその家族のためにも、絶対に出場したい大会だった。
「自分たちが野球をやっているのは、地元のため、会社のため。それが社会人野球の使命というもの。特に今年は震災があり、そういう状況の中でもやらせていただいて、なんとしてもいい結果を出したかったのだが…」。監督の木村泰雄(50)は唇をかんだ。
早朝、石巻を出発し、バスで数時間かけて秋田まで応援にかけつけた同僚や地元の人たちは試合後、うなだれて球場を出てくる選手たちの肩を抱き、温かい声をかけ続けた。「いい試合だったじゃないか」「来年があるさ」
地元、石巻出身の内野手、山口功貴(23)は、一目散に両親のもとに駆け寄った。実家は地震のとき、1階の天井部分にまで津波が押し寄せ、住めなくなっていた。いま両親は仮設住宅に住んでいる。
「息子の野球を見ることが、いまの楽しみなんですよ。一番元気にしてくれる」と、2人は嗚咽(おえつ)する息子の背中に手をやった。
「夏が終わったな」
スタンドで声をからして応援していた男性が、つぶやいた。
■秋空に「感謝の球音」
チーム全員、目の色が変わっていた。試合前のウオーミングアップから気迫がみなぎる。掛け合う声に気合が入り、敏捷(びんしょう)な動きでボールを追う。
8月21日、秋田市の八橋球場。都市対抗第2次予選東北大会。日本製紙石巻野球部は、前日のトーナメント第1試合で、山形県のきらやか銀行に敗戦を喫していた。
もう、あとがない。第2代表を獲得するための敗者復活第1戦。対戦相手は同じ宮城県代表の七十七銀行。被災地のチーム同士の対決だが、七十七銀行にとっても負けたら終わりという条件は変わらない。
ゲーム前、監督の木村は、ロッカールームのミーティングで選手にハッパをかけた。
「チャンスはある。第2代表をとるしかない!」
普段、もの静かな木村が珍しく語気を荒らげ、大声を出した。
先発は左腕の太田裕哉(23)。沖山とともにチームの大黒柱だ。一回表。先頭バッターを三振に仕留め、幸先のいいスタートを切ったものの、球が荒れるなどして1点先取される。しかし日本製紙は昨日とは気持ちが違っていた。
先頭打者・比屋根渉(ひやねわたる)(24)が四球で出塁、二盗を決め、四番打者の濱田正輝(23)のヒットなどで同点に。その後もレフトの濱田のファインプレーなどもあり、3−2で勝ち越したまま八回に突入。五回に太田からバトンタッチした沖山は相手打線を抑えていたが、八回突然乱れ、ヒットやエラーなどで逆転。結局、3−5で負けてしまった。
呆然(ぼうぜん)とした顔で、うなだれながら球場から出てくる選手たちは、石巻から応援にかけつけた職場の上司や同僚、家族、友人たちに「申し訳ありませんでした」と頭を下げ続けた。
沖山の目は真っ赤だった。
宮城県を直撃した台風15号の激しい風と横なぐりの大雨が、夏の名残を一挙に消し去った。
敗戦から1カ月。石巻に、秋が来た。高く、青い空に、トンボが飛ぶ。
郊外の河南球場に、快い球音が響き、白球が秋の空に吸い寄せられてゆく。日本製紙石巻野球部の選手たちは、ホームグラウンドで、来季に向け、黙々と練習に取り組んでいた。
「これまでこんな状況のなかで野球に専念させてもらって感謝の気持ちでいっぱいです」。社会人野球11年目のベテラン、西尾俊介(29)はきっぱり語った。
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